ひきこもらない
自宅に戻り、息子の顔をじっと見ました。
この子には何の罪もないのに、心ない大人が子供に向かって言うことではないと思いました。
こんな小さい子供が、一生懸命、毎日頑張って病気と闘っているのに・・・。
どうしてあんなひどいことが平気で言えるんでしょう。
それがわが子だとしたらどれだけ傷つくことか。
私は思いました。 病気も世間の偏見の目からも絶対に負けないって。
守ってあげられるのは私だけなんだと確信しました。
私は考えました。息子を外出させないで家にじっとしている方がいいのかどうか。
家にひきこもって誰の目にも触れないようにする。
そして、出した結果はやはり今までと同じように、行きたい所へ行く。
逃げたり隠れたりするのではなく堂々として過ごすことにしました。
隠れる必要がないということ。色んな思いがある人もいると思いますが、
私はひきこもる必要がないと考えました。
確かに、人の目、世間の目は気になります。けれどこれはどうしようもないことだと考えました。
どんなに私達が頑張っていても、それを知らない人は
色んな思いや、偏見の目をもって見るでしょう。そして憐みの目。
しかしそんな人の目に負けている場合ではないと思いました。
一日でも早くこの病から息子を楽にしてあげること。
知らない人にはこんな病気もあると知ってもらえればいいと思いました。
当時の息子は幼稚園に通っていました。
園長先生や担任の先生にアトピーの症状や対処法を説明しました。
先生たちはよく理解してくれました。
そしてまだよくわからない、他の園児達にわかりやすいよう説明をしてくれました。
一番肌の状態がひどかったので、先生たちも協力してくれました。
園児達はとても優しい子達ばかりで、息子が痒みに耐えられなくなって掻いていると
上級生のお友達が、手を繋いで気を紛らせて、そして掻かないようにしてくれたそうです。
担任の先生からこの話を聞いた時は涙が出そうになりました。
やはり重症度は軽減されず、息子は入院することになりました。
点滴で腕をグルグルになりながら泣きながらも頑張って短期集中で治療に専念しました。
そして退院してから、いつものように幼稚園に行きました。
クラスの皆がいつもの笑顔で迎えてくれました。
息子は照れながら、苦笑いをしていつものように仲良く遊んでいました。
大人より子供の方が純粋なんだとつくづく感じました。
そしてひきこもることはないと思います。人は様々な色んな考え方をします。
十人十色。それはそれでしかたのないとことです。
自分は自分なのだから、自分らしくいればいいと思いました。
しかし、心の無い大人にはなりたくないと思いました。